しろくまライブラリー

きなこわらびもち(うさぎ)と元図書館司書2匹の日常。本、映画、ご飯、色々あるよ。

【司書の読みもの】「葬送のフリーレン」山田鐘人 〜今を大切にしたくなる本〜

司書の読みもの【漫画】

それは本のプロフェッショナルである、司書のしろくまとふぇれっとが読んだ好みにより偏りまくった本について感想と紹介である。

もちろんネタバレ全開だー!!

思ったことをダイレクトに表現しますぞ。

魔王を倒した勇者一行の"その後”

あらすじ

勇者一行が魔王を倒した後の物語。

勇者一行は人間の勇者と僧侶、エルフの魔法使い、ドワーフの戦士。
彼らは穏やかに平穏の時代を過ごした。

そして約束の50年後、長命であるエルフのフリーレンだけはそのままで、他の皆は歳を老いていた。再会と別れ、フリーレンは人間を知るためと魔法収集のために旅に出る。

コメント

異世界ものは多く出ており溢れているが、これは一味違う。

勇者一行が魔王を倒した後の物語で、かつての戦友が1人、また1人と老いて世を去り、またその偉業も時間と共に忘れられていくのだが、その様子がノスタルジックで寂しさを感じさせる。

話はすこし物悲しいが、今を生きることを全力で楽しむことが大切なんだなぁなんて......

種族による寿命の差、時の感じ方の差を描写しながら、物寂しさを孕みつつもどこか暖かみを感じるのがクセになる。

魔法の体系や魔族、魔物の設定はしっかりしており、世界観は細かい。

七崩賢とか大陸魔法協会とか、服の汚れを落とす魔法とか......

大好きです。設定資料集が欲しい。

それとね、二つ名がかっこいいんだ。

血塗られし軍神リヴァーレ、全知のシュラハト、黄金郷のマハト、腐敗の賢老クヴァール

堪らないね。

魔族の使用する魔法も人間側よりもどうしようもないすごい魔法ばかりだが、そこを人間が魔族を出し抜いたり、対策をして倒すとかバトルも見応えがあります。

物語が進むにつれて過去のことが少しずつ明らかになったり、設定がちょっとずつ出てくるのがクセになりますよ。

女神の石碑の過去編とかムハーってなった。

早く魔王様の顔と勇者一行のバトルが見たい。

いや、勇者一行時代の物語を外伝で別に出してほしい。

それでも、なんかゆったりとした気持ちで読めるんですよ。

満足度:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 5/5

本の情報

タイトル:葬送のフリーレン

著者:山田鐘人

出版社: 小学館

巻数:既刊11巻(以下継続)

掲載誌: 週刊少年サンデー

カテゴリー:後日談ファンタジー漫画

映像化:2023年アニメ化

登場人物

*フリーレン

魔王を倒した勇者パーティーの魔法使い。見た目は少女だが長命なエルフ族で、既に1000年以上の歳月を生き続けている。歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使いとして「葬送のフリーレン」の異名を持つ。趣味の魔法収集を兼ねて人間を知るための旅を始める。

 

*ヒンメル

フリーレン、ハイター、アイゼンと共に魔王を倒した勇者。物語開始時は既におじいちゃんになっている。フリーレンのことを好いていたが、その事が本人に伝わることはなかった。実はめちゃくちゃ強く、真の勇者である。

 

*フェルン

フリーレン唯一の弟子である人間の少女。幼い頃に勇者一行のハイターに助けられ育てられる。魔法使いの素質は超一流である。色々と細かく厳しい。

*シュタルク

勇者一行の戦士アイゼンの弟子である少年で、師匠と同じく斧使い。極端なビビリであるが実力は本物で、アイゼンがおそれを抱くほどの実力がある。巨大な斧を脇腹に受けてもドラゴンに頭から喰われてもちょっと痛いで済む頑丈さである。

 

*ザイン

大人の男性僧侶で、好きな物は酒やタバコ、ギャンブル、年上のお姉さんというダメ僧侶である。僧侶としては天賦の才がある。親友である戦士ゴリラを探している。

 

イメージイラストらくがき



 

”生きているということは誰かに知ってもらって覚えていてもらうことだ。”

 

byしろくま

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